代々木のCafe' nookにて。
毎年恒例のクリスマス朗読です。
タイトルは「cq.cq.cq.」
数年前、ネット上に投稿された一つの掌編に
心打たれたこと、未だ鮮明に覚えています。
昨年に引き続き、再演という形で、
演出・菊地史恩の舵取りで復刻します。
入場料無料、その場にいらっしゃる方へ。
僕からでなくマスターからの、
プレゼントです。
※ご来場数がたいへん多くなってしまうことが予想されますので、予約制と致しました。もう間もなくキャンセル待ちとなります。たいへん申し訳ありません。
ご来場になる方は、必ずご連絡をお願い致します。
毎年恒例になって参りました、代々木のCafe' nook主催のクリスマス朗読。
ある掌編をほぼ原作そのままに朗読した去年でしたが、今年は、その再演をお届けします。
「cq.cq.cq.」と題されたその掌編は、今でもなお、僕の創作における衝動の原点とも言える作品です。
数年前、小説や詩などの創作物を掲載できるサイトにて、僕はちょっとだけ幅を利かせていました(本当です)。
僕の活動の主な場は「ショートショート」と呼ばれる短い小説の掲示板で、有難いことに、僕はそこで開催される選考会などで常に上位に位置していました。しかし、その実、少しも嬉しくはなかった。
なぜなら、参加者の中に「ヘイガ」というハンドルネームがなかったから。
僕はそれが悔しかった。
僕も書きたいと思ったきっかけになった「cq.cq.cq.」という作品を手がけたその人は、そんな小競り合いには脇目も振らず、自らの創作に打ち込んでいたのです。
役者を始め、プロデュースを始め、自ら発表の場を持つようになった今でも、その作品は僕の奥深くをくすぐり続けます。
【人が鯨に変異する奇病】。
そんな突拍子もないフィクションを基軸にしながら、その作品には人が生きていた。
人の出会いと別れと、再会への強い願望。その中にじわりと滲む諦念、それから、葛藤がありました。
短い文節に星のような煌きが、短い文章に絵の具のような主張がありました。
一つ一つは杭のように胸を穿つのに、全体には、そよ風のように掴みきれない創造と、癌のような遅効性の痛みがありました。
一見、クリスマスとは縁のないようなこのお話。
しかし僕は、この作品ほど、誰かへの渇望を描いた物語を知りません。マスターに紹介し、「是非に」とのお返事を頂きました。そしてヘイガさんに連絡し、此度の企画に至ります。
僕と同じ感動を。侘しさと悲しさと、誰かに会いたいという強い想いを。
聖夜、ホットワインと共に、お届けいたします。どうか大切な誰かと一緒に、あるいはその人への想いと共に、おこしください。
キービジュアルにはCafe' nookの常連さんでもある写真家・しまりすさんの作品を拝借いたしました。
あの日「cq」に出会ってからここまで。たくさんの出会いも別れもありました。
今の僕にのせること、きっと、一人で届けるものではないと確信しています。
ブログ上部のボタンは、「cq.cq.cq.」脚本PDFデータです。お読みになった感触と、実際に声が乗ってからの感触の違い。ぜひお楽しみください。
何卒、よろしくお願いいたします。
——彼らはなぜ、座礁するのか。
それは四肢の末端から、色に侵される病だという。
その色が心臓の上まで到達したとき、君は鯨になるという。
cq.cq.cq.
聞こえますか。応答願います。
君の軌道をなぞる。
○日時 / 2018.12.25(火) 20:00頃より。
○会場 / Cafe' nook
渋谷区代々木1-37-3 岩崎ビルB1(代々木駅「北口」より徒歩1分)
03-3373-7009
○料金 / 入場料無料(1オーダーをお願いします)
○予約 / 当ブログのコメント欄か、僕やお店にご連絡をお願い致します。
○スタッフ
・原作 / ヘイガ
・演出 / 菊地史恩
・演者 / 朝戸佑飛
・ビジュアル / しまりす
○お問い合わせ
・yuhiasato@gmail.com
・当ブログのコメント欄、もくは当HPお問い合わせ
・Cafe' nook