6/18(日) Re;幻日

 

Re;幻日。

昨年、僕と藤原みなみで紡いだ作品を、

今度は金海用龍遠藤葵に任せます。

 

怒れないこと、本気になれないこと。

戦うべき壁の所在、夢や目的の場所。

 

作中、なんど「死ね」を言わせたか分かりません。

人の我儘やエゴについて。

この朗読で、あなたの敵を浮き彫りにします。


 

 昨年、僕と藤原みなみで紡いだ「幻日」を、再演いたします。

 今回は八焔座・金海用龍と、「灰色オセロ」オーディションに参加してくれた女優・遠藤葵、この2名に任せます。

 

『俺ね、怒れない奴が一ッ番、嫌いなんですよ』

「怒れないこと」、「言えないこと」に着目して書いたこの話は、もともと用龍との出会いによって考えた物語です。前回は僕自身が金田役を担いましたが、本当は彼にやってほしかった。前回の幻日をご覧になった方は、その意味を理解していただけると思います。彼の真摯で真っ向勝負の性格と、不満や不満を抱えながら、それを奇譚なく否定できる度胸は、金田という役に反映されています。

 

本気になれって人は言うけど、じゃあだれが私に本気なの?』

 一方、美樹という役は、前回の藤原に当てて書いた役です。最近の若者には(なんて言い方すると僕自身が迷子になってしまいますが)ニヒルという言葉がよく合うと思います。熱くなれるもの、本気になれるものを探しながら、常識や倫理観に囚われてバランスをとっている。

 これは役者に言えることですが、いま30代以上の方々はある程度の覚悟があるように思います。就職か俳優か、岐路を経験しています。「就職しないという選択肢がありえなかった」世代です。20代、僕と同じくらいの人間は「ゆとり」と言われた世代。「就職したほうがいいとは思う」、就職と俳優の天秤が同じくらいの重きだったでしょう。

 いま、20歳前後の若者からは「さとり世代」、「どうせ就職しても意味ない」という感覚が強いような気がしています。自分の道や、自分の信念を確立するための敵がいない。

 

 どの作品もそうですが、この幻日もまた僕のエゴです。

 黒マスクつけてるやつ、死ね。

 喫煙所でアイコス吸ってん奴、死ね。

 電車で席譲ったのに座らない奴、死ね。

 あまりにも下らない、些細な、解決しなくても生きていける小さな小さなこと。普通には言えない、言うべきではないと思えること。わがまま、押し付け。

 

 僕は、自分でも笑ってしまうようなそんな小さな「怒り」を、忘れたくない。

 言いたいことを言いました。当たり前を否定した。

 誰しも何かを抑圧して、それが当然だと思ってる。何に本気を出すのか。何に熱くなれるのか。わからない。

 

 そこに共感してくれた遠藤さんに、美樹を任せます。藤原ともまた違う味が出るでしょう。

 演出はいつもお任せしている菊地さんです。人が変われば変わります。その手綱を預けました。

 

 僕の、誰かのエゴのお話です。

 地の文なし、2万字近いセリフの掛け合い。その中の、なにか一文、なにか一言、あなたの心に届くなら。

 それが僕の朗読です。今回もまた、よろしくお願い致します。

 


金海 用龍

 

松澤くれは作・演

『MP3 -New player remix-

 

八焔座

「cicada」

メランコリックフュージョン

「透明人間」

「灰色オセロ」

 

定時残業Z第4回公演

「HEIAN MCZ」

 

 

遠藤 葵

 

 

劇団海賊ハイジャック

同窓会という戦場における

 罠の設置方法」「Cendrillon 〜サンドリヨン〜

 

シアターノーチラス

「スカイ」

 

表現ユニットあるばじゅにあ

「めだかの学校」

 



 

演出・菊地史恩

脚本・朝戸佑飛

 

    「Re;幻日」   

 

 

 

 「お前、怒らないんじゃなくて、怒れねーんだよ」

 28歳、お笑い芸人、金田。

彼はいつも、何かに腹を立てている。

 

「普通にしかなれない人間もいるんです」

本気になれって人は言うけど、じゃあだれが私に本気なの?

 

夢も希望もなくちゃダメですか。怒れなきゃダメですか。

私には、彼の言うことの半分も理解できません。

 

目を閉じてさえいれば、そこが暗闇でも、関係なく暗闇でいられた。

 

幸せは不幸のババ抜きだ。 

 

 

 日程 / 2017.6.18(日) 14:00~17:00~ , 20:00~

      ※開場は開演時間の30分前、上演時間は約40分です。

      ※終演後、1時間程度の歓談の時間がございます。

 会場 / Cafe' nook 

      東京都渋谷区代々木1丁目37-3 岩崎ビル地下1階(代々木駅「北口」より徒歩1分)

      03-3373-7009

 料金 / ¥2.500(1ドリンク付き)

      ※2杯目以降、キャッシュオン。食事もございます。

 出演 / 金海用龍 , 遠藤葵

 

※ご予約は当記事への書き込み、当HPお問い合わせ、

もしくは役者までお問い合わせください(役者名クリックでTwitterへ)。

 

 主催 / 株)Act・Arkham

 

 お問い合わせ / プロデュース・朝戸佑飛 

           yuhiasato@gmail.com

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コメント: 2
  • #1

    植竹明彦 (日曜日, 11 6月 2017 11:05)

    「Re;幻日」14時〜の回に1名 予約をお願いいたします。
    植竹明彦 auetaque@i.softbank.jp

  • #2

    yuhi (土曜日, 17 6月 2017 15:21)

    植竹さま
    確かに承りました。ありがとうございます!
    何卒、よろしくお願い致します。